「放射能」という言葉の使い方について

 「放射能」という言葉は、一般の文脈ではおおざっぱに使われがちであり、何を意味しているか気をつけないと間違って理解する危険性がある。「放射性物質」という言葉を使うべきところで「放射能」と言ったり、「放射線」を「放射能」と言ったり、物理的によくわからない意味で「放射能」と言ったりすることに気をつける必要がある。
 しかし一方、正しく使えば意味を持つ概念なので、どのような使い方が正しいか、について、自分の基準を書き留めておくことにする。

続きを読む "「放射能」という言葉の使い方について"

| | コメント (2) | トラックバック (0)

尿中の放射能濃度データの使い方

 尿中の放射性セシウムに関する先の論考を書いてから、ふと思った。サーベイメーターの積分回路と人体は類似の積分装置として機能している。つまり
 GM管(パルス信号)->積分回路-> 針式電流計
 経口摂取(変動量)-> 人体 -> 尿の放射能濃度
というメカニズムだ。
 この着想をもとに、食品の放射能汚染が避けられない状況下での安全管理について少々考えてみた。

続きを読む "尿中の放射能濃度データの使い方"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

尿中の放射能濃度と体内被曝量(セシウム137の場合)

 福島県内の子どもの尿から放射性セシウムが検出されたという報道を見た。当然内部被曝を起こしているわけだが、それがどの程度の量か気になったので概算してみた。
 結論を先に書くと、大きな問題になるような量ではないだろう、ということになる。

 もとの記事は下記(読売オンライン):
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110701-OYT1T00099.htm?from=tw

続きを読む "尿中の放射能濃度と体内被曝量(セシウム137の場合)"

| | コメント (5) | トラックバック (0)

汚染された汚泥を肥料に使ってはいけない

 これは日本というブランド価値の問題。
 文章にするのがちょっとしんどいので、ツイッターのまとめで失礼します。

続きを読む "汚染された汚泥を肥料に使ってはいけない"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

放射線防護に関する覚え書き

 放射線防護について、情報へのリンクやそれに関するコメント、自分の考えなどを随時積み上げていくための覚え書きです。

続きを読む "放射線防護に関する覚え書き"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

サーベイメーターを使った計測に関する考察(福島原発事故について)

※注 私は放射線計測について全くのシロウトです。以下の記述は、物理学に関する一般的知識に基づいて書いたものです。専門家は厳密性を考えなければならないので、シロウトの方が気楽に書けるかな、くらいの趣旨。
【書いた直後に1桁間違いに気づき、もろもろ再検討して、 2011/05/19 06:40 に大きく訂正入れました】

 ツイッターに、下記の個人ブログが引用されていました。
http://4travel.jp/traveler/misimadaisuki/album/10567350/
丁度いい題材だと思ったので、ここに書かれた内容を検討してみます。

続きを読む "サーベイメーターを使った計測に関する考察(福島原発事故について)"

| | コメント (4) | トラックバック (0)

セシウム137による被曝線量

 「セシウム137の半減期は約30年と長いが、体内に入っても排出されるので心配ない」などと言われる。「心配ない」と決めつけられると不安になるのが人情。どれくらい危険なのだろう。

 チーム中川によれば、排出を考慮した実効的な半減期は100日程度という。逆にこのことを、「100日以上体内に留まる」と書いている記事を見た記憶があったり、野尻美保子先生が「一旦摂取すると100〜200日程度体内に残りますが」と書いていたりする。

 この辺の意味を自分なりに整理しておきたい。

続きを読む "セシウム137による被曝線量"

| | コメント (8) | トラックバック (0)

「風評被害」という言葉、きちんと定義して使うべきだと思う

 「安全」という言葉の定義、と言い換えてもいいかもしれない。
 小さな確率についての認識の問題です。

続きを読む "「風評被害」という言葉、きちんと定義して使うべきだと思う"

| | コメント (2) | トラックバック (0)

ヨウ素被曝に屋内外の差はない【とは限らないようだ】

【11/03/28 付記】
 私がこれまで見ていた放射能濃度のデータは「大気浮遊塵中」のものであり、ちりに付着したヨウ素のデータであることに気づきました。うかつでした。
 ちりに付着したヨウ素であれば、屋内の被曝量が屋内よりある程度少なくなって不思議はありません。
 とはいえ、気体で拡散する量がゼロとも考えにくいので、ちりに付着して拡散する量との多寡などによって結果は異なってきます。
 とりあえず、以下の内容は「気体として拡散するヨウ素に関する論考」です。タイトルにも【】書きの修正を入れました。
【付記終わり】

 核分裂生成物としてのヨウ素131が原子炉・核燃料から漏洩して拡散する場合、空気中では気化して拡散すると考えられる。そして計測されているヨウ素(たかだか数百ベクレル)濃度では凝固しないと考えられる(「続き」参照)ので、私たちが警戒すべきは気体のヨウ素だと言っていい。
 一方、建築基準法では住宅について毎時0.5回の換気が義務づけられている。
 したがって、ヨウ素被曝について屋内外の差はほとんどないといえる。

 このような政府発表
http://www.nsc.go.jp/info/110323_top_siryo.pdf
中で「連続して一日中屋外で過ごすという保守的な条件を仮定」などと書かれているが、屋内でもほとんど同じことであり「保守的な条件」と言うべきではない。

続きを読む "ヨウ素被曝に屋内外の差はない【とは限らないようだ】"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

原子力「危険」教育の欠落

 研究者の山内正敏さんという方がこういう記事を書いておられる。
http://www.irf.se/~yamau/jpn/1103-radiation.html

 基準の是非は置いて、重要なのは冒頭の記述だ。安全だというばかりで、どこまで行ったら危険か、を説明しなければ安心できるはずがないという。
 正論だ。

続きを読む "原子力「危険」教育の欠落"

| | コメント (0) | トラックバック (0)