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飯田市再エネ条例案がいよいよ煮詰まってきた

昨日、飯田市の再エネ条例案を議論する会合(地域エネルギービジネスコーディネート組織タスクフォース)があった。3月議会に提案するスケジュールで議論してきた結果、事務局の努力と各委員の的確な指摘により、すばらしい条例案がまとまりつつある。その概要をご紹介します。

この条例の狙いは、地域に属する再エネ資源を地域住民(飯田市民)活用することを促し、市がそれを支援することにある。
昨今「再エネ資源は地域のもの」という議論が盛り上がってきたが、外部資本の参入を阻むという発想は良くないと私は考える。何かを阻むのではなく、住民による事業化を促進するのが適切だろう。

飯田市のこの条例は、市が支援する根拠として「自然環境及び地域住民の暮らしと調和する方法により、再生可能エネルギー資源を利用し、この調和的な生活環境の下に生存する権利」を「地域環境権」と名付け、憲法が保障する人格権に由来するものとし、その権利を市が保護するという形を取っている。市の支援に帯する請求権、あるいは支援策への参加権とも言えよう。
外部から参入する事業者に対しては、地域環境権を尊重することと条例に基づく市の施策への協力を、努力義務として課している。

その上で、具体的な事業化(地域環境権の行使)は地域団体を通じて行うこととし、地域団体が行う事業を市が支援することを規定している。その支援の根拠として、地方自治法第157条の「指揮監督・処分」をふまえて(「公共的団体等」をやや拡大解釈しつつ)指導・助言することにしている。
住宅用太陽光以外の再エネ事業など全く経験のない住民が取り組むわけだから、市が丁寧に指導・助言することが効果的だ。しかも市が指導することで事業への信頼性が高まり、金融機関が融資しやすくなる。本タスクフォースには飯田信金と八十二銀行も参加している。

その他にも、次のような内容が盛り込まれている。

○認可地縁団体の活用
 事業主体となる地域団体として、地方自治法第260条の2に定めのある認可地縁団体制度を応用する。

○市有財産に係る利用権原の付与
 例えば太陽光発電における公共施設の屋根貸しを、「例外的な目的外利用」ではなく、「条例に定めのある本来目的の一つ」に位置づける。

○専門家による審査機関を置く
 本条例にもとづく「飯田市再生可能エネルギー導入支援審査会」。ここで、指導・助言の内容を検討したり、事業の適格性を認証したりする。

○基金の設置
 事業化可能性調査終了後、実施に向けた基本設計費用への充当を想定した無利子貸付。

 再エネ政策に限らず、地方自治に関心のある方であればこの条例案が新たな時代を切り開く可能性をご理解いただけるかと思う。
 2013年1月15日開催のタスクフォースに事務局から提出された、「条例案の概要」資料を以下にpdfファイルでアップするので、詳しい内容についてはこちらをご参照いただきたい。
130115飯田市タスクフォース資料をダウンロード

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