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日本には3種類の保守が

 日本には3種類の保守がある、と考えている。

 保守主義というものをきちんと考えるといろいろ難しそうなので、まあ、何となくそう考えている、という程度だが。

 アメリカのような「わかりやすい国」の場合、建国の精神、と言ってしまえば万人が納得しそうだが、日本の場合そうはいかない。歴史的変転があるので、保守も一筋縄ではいかないというわけだ。

 第一の保守は、インペリウム・アメリカーヌムを是とする保守。アメリカ追随型保守と言ってもいいし、戦後民主主義型保守と言ってもいいだろう。強大なアメリカの力の存在を前提に、その中で保守的に生きようとする。
 「官僚的」と批判される人たちがこのタイプと言っていいかな。左翼と呼ばれる人たちにもこのタイプが多そうだ。

 第二は、明治精神と言おうか、欧米列強と対等にわたり合おうとする保守だ。欧州(英国?)の植民地主義的世界秩序を前提に、日本の存在を打ち立てようとする。世界を支配する力と対等の力を持たなければ支配される側に落ちるから。
 政治家で保守主義を力説する人にはこのタイプが多いな気がする。安倍晋三氏が多分これ。

 そして第三は、江戸時代までの日本のあり方を守ろうとする保守。実際には、室町以前のことはよくわからないので、江戸文明を尊重することになる。日本人が築いてきた文明を他民族にも尊重してほしいと考えるタイプの保守。
 代表者は南方熊楠でどうだろう。今となっては江戸時代の庶民文化すら文献でしかわからないので、現代人の中から「この人」と挙げるのはちょっと難しい。
 このグループは、江戸が遠くなるにしたがってアジア主義に転化していくように思う。穂積伍一などがその典型ではなかろうか。鶴見和子さんを入れてもいいかな。「内発的発展論」は保守思想と言ってよさそうだ。
 私の周辺にいる人たちには、これに該当する人が多い。  多分。

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