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金環日食

 東京は曇るというので、埼玉県小川町に行ってきました。日射を遮るほどの雲はなく、珍しい体験ができました。

 20日(日)、小川町に向かいがてら池袋で観察用めがねを買おうとしたのだけれど、考えが甘かったですね。どこも売り切れ。
 まあ、太陽表面は雑誌やテレビで見た方が美しい画像が見られるだろうから、そっちはあきらめ。

 一番見たかったのは地上環境(明るさなど)がどのように変化するか、つまり現場で体験しなければなかなかわからない状況、です。都心だと環境と日食の関係がわかりにくいだろうと思ったので、仮に天気がよくても小川町に行こうかどうしようかと考えていました。
 結果的にこれが大正解。

 日食のピークの、あの異様な違和感。ちょっと説明しにくいものがあります。適切に表現する言葉がないのですが、黒澤明の映画の世界に紛れ込んだようだ、という言葉が浮かびました。
 原因はおそらく、薄暗くなったのに色温度が高く(光が青っぽく)、かつ陰影がくっきりしている、ということじゃないでしょうか。確かコロナは太陽表面より温度が高いので、通常の昼間よりも光の青みが強かったはずです。
 日常の経験だと、晴れているのに薄暗いのは夕方か明け方。しかし夕方は色温度が低い(光が赤っぽい)。朝日であれば色温度が低くはないけれど、日が昇ればとたんに明るくなるし、時間とともに明るさが増していく。日の出前は薄暗いけれど、散乱光なので陰影は目立たない。
 曇って薄暗い場合も同様に散乱光で、陰影が目立たない。

 日常の経験に当てはめると、午後遅い時間に外で作業していて、ふと、手もとが見づらいのに気付いて「ああ、そろそろ日が沈むな」と感じるくらいの薄暗さ。そこには、明るかったのが段々暗くなっていく、という時間的経過もある。ところが周囲の色彩が異様に青っぽい(赤くない)。しかも太陽がそこそこの高度にあって、木々の影がくっきり落ちている(薄暗いのに)。
 黒澤明の『夢』で、狐の嫁入りや、軍人の幽霊(?)が出てくるシーンがこんな印象だったかな、と思っています。夢の中の世界を表現する不思議な明るさ。

 夜明けに鳴き出した鳥たちも、日食の間は静かでした。

 円周状の木漏れ日も美しく感じましたが、ちょっとくらくらっとくるようなあの不思議な感覚は、日食でなければ経験できないことだったと思います。貴重な体験をしました。

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