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藤波心氏のブログと、デマンドサイドマネジメント

 中学生アイドル藤波心氏のブログ『ここっぴーの★へそっぴー』が原発・報道・電力供給などについて踏み込んだ記述をし、話題になっている。早速読んでみた。http://ameblo.jp/cocoro2008/entry-10839026826.html

 まず、中学生がここまできっちりと社会的発言を行ったことを評価すべきだろう。論理的にも文章的にもしっかりしている。原発の是非などに関する結論しか考えない大人たちがあーだこーだ言うのは論外。ネット社会の今、子どもたちがきちんとした文章を公表することを促し、ほめることは大切だ。

 また内容面については、デマンドマネジメントについて、この言葉は知らないようだが論考していたことに脱帽。病院の駐車場のできごとから電力需要管理を発想できる知性に驚きを覚えた。
 こころちゃんに触発されたので、過去に友人と自分が書いたデマンドサイドマネジメントの記事をご紹介することにしよう。

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マスコミの発想とネットの発想

 日曜朝のニュース番組で関口宏氏が、専門家の発言に幅がありどれを信じればいいかわかりにくい、という趣旨の発言をしていた。
 権威が一つの正解を告げ、全員が同じ行動を取ることをマスコミは望ましいと考えるのかもしれない。

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ヨウ素被曝に屋内外の差はない【とは限らないようだ】

【11/03/28 付記】
 私がこれまで見ていた放射能濃度のデータは「大気浮遊塵中」のものであり、ちりに付着したヨウ素のデータであることに気づきました。うかつでした。
 ちりに付着したヨウ素であれば、屋内の被曝量が屋内よりある程度少なくなって不思議はありません。
 とはいえ、気体で拡散する量がゼロとも考えにくいので、ちりに付着して拡散する量との多寡などによって結果は異なってきます。
 とりあえず、以下の内容は「気体として拡散するヨウ素に関する論考」です。タイトルにも【】書きの修正を入れました。
【付記終わり】

 核分裂生成物としてのヨウ素131が原子炉・核燃料から漏洩して拡散する場合、空気中では気化して拡散すると考えられる。そして計測されているヨウ素(たかだか数百ベクレル)濃度では凝固しないと考えられる(「続き」参照)ので、私たちが警戒すべきは気体のヨウ素だと言っていい。
 一方、建築基準法では住宅について毎時0.5回の換気が義務づけられている。
 したがって、ヨウ素被曝について屋内外の差はほとんどないといえる。

 このような政府発表
http://www.nsc.go.jp/info/110323_top_siryo.pdf
中で「連続して一日中屋外で過ごすという保守的な条件を仮定」などと書かれているが、屋内でもほとんど同じことであり「保守的な条件」と言うべきではない。

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原子力「危険」教育の欠落

 研究者の山内正敏さんという方がこういう記事を書いておられる。
http://www.irf.se/~yamau/jpn/1103-radiation.html

 基準の是非は置いて、重要なのは冒頭の記述だ。安全だというばかりで、どこまで行ったら危険か、を説明しなければ安心できるはずがないという。
 正論だ。

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それは風評被害ではない

 物流を支えるドライバーが、福島第一原発から30キロメートル以上離れた地域にも入りたがらないため、物流が滞っているという。
 これを「風評被害」だとする報道があったが、私はそうは考えない。

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危険性の判断に使うデータと目安

 分析(複雑になりがち)ではなく、私の考え方を簡潔にまとめると、以下のようになります。

 「そこにいることの危険度」は、数十キロ以上離れた地点では、外部被曝との関わりが強い空間放射線量(シーベルト単位で測る)よりも、内部被曝との関わりが強い空気中放射能濃度(立方メートルあたりベクレル単位で測る)を重視します。
 空間放射線量のデータは、たとえば文部科学省のトップページから各県のデータにリンクしています。一方空気中放射能濃度のデータは、たとえば東京都であればここで公開しています。私は東京都の、空気中放射能濃度のデータを重視しているわけです。
 危険を判断する目安の値は、先の記事のように考えて、23.8μBq/cm3(23.8Bq/m3)という値を算出しました。
 ただし以上は、短期的危険に関する考察です。今すぐ逃げるかどうかの判断基準。中長期的には食品中の放射能濃度(キログラムあたりベクレルで測る)が問題になります。これについては話しが複雑なので、福島第一がおおむね安全になってから考えるつもりです。

 ツイッターでは、 @dai_dereg で書いてますので、適宜ご参照いただければ幸いです。

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東京都による放射性物質計測データ

東京都も計測データを公表していることを知りました。
http://www.sangyo-rodo.metro.tokyo.jp/whats-new/measurement.html

 以下、とりあえずヨウ素131について簡単に分析します。
 それ以外の核種や国内の許容量基準については、今後調べたときに随時書き加える予定です。

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ベクレルとシーベルトの換算

自分の計算があっているかどうか人に教えてもらうためのノートです
一般の方には関係ないページです

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つくば市で採取された放射性物質の概要(KEK敷地内)

【2011/3/20 17:09 タイトル修正、「上空」は間違い。執筆時の勘違いです。申し訳ございません】
【2011/5/12 タイトルを再修正】

筑波の高エネ研が、敷地内の大気から検出された放射性物質の量を3月18日付で公表しています。
http://www.kek.jp/quake/radmonitor/GeMonitor2.html

 ここに出てくる核種の半減期と放出される放射線を、理科年表(2008年版)から拾い、一覧にまとめました。どれもβ線を出すようですね。
 また、計測時点からの核種ごとの減衰曲線を描いてみました。

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チェルノブイリほどの放射性物質は放出されない、との予測

 まだどうなるかわからないし、最悪の事態を想定して行動することも大切だけれど、最悪ばかり考えていても気持ちが続かないので、冷静な分析を一つご紹介します。

福島原発の放射能を理解する
カリフォルニア大学のMonreal氏による講演のスライド
http://ribf.riken.jp/~koji/jishin/zhen_zai.html

「まとめ」より
私見:福島原発の放射能災害は最悪の場合でもコントロール可能であり局所的(初期避難と食品中のヨウ素131 摂取をコントロールする必要がある。)

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避難を検討しているあなたへ

 東京のように離れた地域で一番恐ろしいのは、放射性物質を体内に取り込む内部被曝です。「空間線量が毎時○○マイクロシーベルトだから安全」という発言は、肝心のことがわかっていない人の発言ですから判断材料に使えません。
 重要なのは、どんな物質がどの程度の量飛来しているかであり、その参考値として空間放射線量(○○マイクロシーベルト)を読むわけです。私は専門家ではありませんから内部被曝リスクを状況に応じて推計することはできません。ただ、燃料棒(炉中であれ、使用済みであれ)が大規模に破壊され爆発的に飛散したとき、風下の地域は明らかに危険だと考えます。
 そして、危険な状況を事前に予測して避難することが望ましいと考えます。避難が空振りになっても後悔しない人は、どんどん避難していいと思います。
 しかも、輸送能力を考える必要があります。鉄道も道路も、輸送能力には限界があります。避難する人の流れはどうしても時間的に幅を持ったものになります。危険な状況に至ってもなお、避難しきれない人が大量に出る恐れがあります。
 この点でも、一定数の敏感な人が先に避難していれば、その分後から避難する人が救われるわけです。また、避難時の混乱を考えれば、子供や弱者は空いているうちに避難するのが望ましいに決まっています。
 「まだ安全だから避難する必要ない」という言葉は空疎です。危険になってからでは避難できないおそれがある。危険が予測されるから避難するのです。人によって危険の感じ方が違うおかげで、避難のタイミングがずれ、交通混雑が緩和されることも多少は期待できるでしょう。それゆえ、各自が自分の感性にしたがって、避難すべきと判断したタイミングで避難するのが望ましいと考えるのです。

 自分だけが避難することに罪悪感を感じないでください。あなたが先に避難することで、後から避難する人の席が一つ空くのです。

2011年3月20日10:00追記
 避難に関して私より消極的な解説を読みました。専門家による丁寧な解説なので、合わせてご参照いただければお役に立つと思います。
http://getnews.jp/archives/105218

2011年3月21日13:45追記
 避難のタイミングについて「赤信号」「黄信号」とわかりやすく整理された記事が出ました。
http://www.irf.se/~yamau/jpn/1103-radiation.html

(専門家、に関する注釈を「続き」に書きました。ご興味のある方はお読みください)

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東京からの避難に関する自分自身の判断基準

 福島第一・第二原発の事故が報道されて以来、自分なりに情報を集めてきた。事務所の職員には自宅待機、任意避難を指示してある。

 自分自身の避難基準については、現時点で以下のように考えた。お読みの皆様のご参考になれば幸いです。

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メモ:現金への課税

深尾光洋氏の理論、というより
「現金に対する課税というのは、ケインズの『一般理論』の23章に出てきていて、シルビオ・ゲゼルの銀行券に対する印紙課税と呼ばれるものですが、これは、中央銀行のエコノミストは大抵知っています」だそうだ。

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自主防衛に関する論考断片

 日本の安全保障についての議論が高まっているように思う。良いことだ。

 ただし、安全保障の議論を抽象論で語るべきではないとも考える。鳩山前首相の、この面で最大の失敗は安全保障を抽象論で語ったことにあると考えている。

 本稿は、国土・海上権益の防衛に関して、自衛隊にどこまでできるかを考えたものである。ただし、まとまった論考をまとめる余裕がないので、さしあたりの断片を書き連ねた。

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2011年2月の石油火力発電燃料代

 2011年2月の石油火力発電所の燃料代は【12.52円/kWh】と推計しました。再生可能エネルギーの買い取り価格議論の参考にしていただきたいと思います。
【追記】
 発電用原油の発熱量を使うと、12.14円/kWh になります。

 根拠データは「続きを読む」をクリックしてください。

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