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石炭ショックの予感

 10年以内に「石炭ショック」が起きるのではないかと感じ始めている。
 石油に関して、石油ショック -> 石油ピーク -> 石油枯渇 という時系列で自体が進行する(現在は石油ピークのあたり)のと同様、石炭についても、まず最初に石炭ショックが訪れるのではないだろうか。
 下の図は、公開された資料にもとづき"ぬり"さんが描いた石炭のR/Pの推移である。(出典:mixi、ピークオイルコミュニティー、石炭ピークトピック、#72)
R_p


 ぬりさんが「埋蔵量データの更新がないまま、世界経済の成長で消費量がどんどん増えていった結果、単純にR/Pが減少したと考えるのが、私は順当ではないかと考えています」(同トピック#74)と書いているように、この図を単純に石炭資源の枯渇と結び付けるのは適切ではないだろう。そうではなく、石炭需給構造に相転移が起きる兆しではないかと私は考えている。
 石油危機を思い出してみよう。それ以前は、充分な油田が探査済みであり、人々がR/Pを意識する必要はなく、安価で容易に手に入り、売買の主導権は買い手側にあった。ところが石油危機後には、油田探査のスピードが問題になり、人々は資源制約を意識せざるを得なくなり、新規油田開発は遠隔地・深海に移り、値は上がり、主導権が売り手側(産油国)に移った。
 この変化を一言で言うと「資源制約の顕在化」ということになる。

 石油の歴史をふりかえってみると、石油危機で資源制約が顕在化した後にも、1985年の逆石油危機で値崩れするなど、決して直線的に変化してきたわけではない。しかし、石油ショックから石油ピークに、そして石油枯渇に向けて着実に前進していることも間違いない(枯渇しないという説もあるが、高価な石油に大きな意味はないので、石油を使わなくなる=生産されなくなることは間違いないだろう)。

 石炭についての上記グラフが、そのままゼロに到達することは考えられず、どこかで横ばい(増加?)に転じることだろう。あるいは、そのままゼロに到達し、その後は石炭の資源量が公開されない(R/Pの推計ができない)ままに生産が続くことになるかもしれない。
 いずれにせよ、そのような不連続な変化が「石炭ショック」と呼ばれるような事態になるではないかと考えている。

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