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コモンズとしての小水力の意味

 以下は、2009年9月20-21日に開催された第27回エントロピー学会シンポジウムの記録として、同学会誌第68号に掲載した内容の後半である(多少手を入れ、最近の動向は省略した)。前半は1つ前のブログに入れた。
 大規模水力発電と小水力発電のどこが違うのかをしばしば聞かれるが、技術的境界線として明確なものはなく、むしろ社会的意味の違いが重要だと考えている。大規模水力は都市や工業地帯に供給する電源であるのに対して、小水力は地域で消費する資源(コモンズ)だという理解を、歴史から説き起こした内容となっている。

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経済指標の次元解析、あるいは時間が分母にくる意味

 以下は、2009年9月20-21日に開催された第27回エントロピー学会シンポジウムの記録として、同学会誌第68号に掲載した内容(多少手を入れた)の前半である。後半は次のブログに入れる。
 ここで論じる「経済指標の次元解析」は、産業・経済・資源について、ストックとフローを「時間」次元から解析したものである。人前で最初にこの話をしたとき「あなたは哲学を数学で語る」という感想を聞いた。読者はどう感じるだろうか。

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もののけ姫の生態学

 2010年09月16日付け温暖化新聞「研究報告:熱帯地方の新農地のほとんどが熱帯林伐採によるもの」に触発されて、覚書き。
http://daily-ondanka.com/news/2010/20100916_1.html?rf=atom

 地表生態史でここ数千年顕著なのは、中緯度地帯にホモ=サピエンスの生息域が急激に拡大したことと、ホモ=サピエンスの生息域で森林から草地(ホモ=サピエンスは「農地」と呼ぶ)への遷移が急激に進行したことではないかと思う。

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時代が私たちに追いついてきた

 「時代が私たちに追いついてきた」と書くと、何をしょってるんだ、と言われそうだ。しかし、9月12日付日経、中外時評『会社を社会にどう位置付けるか』(木村篤論説委員)を読んだ、素直な感想である。

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【覚書】象徴天皇制・法治国家・大宝律令

【なかなかまとまって勉強できないので、思いつきの覚書き】
 象徴天皇制というが、何を「象徴」しているのか。大宝律令からの連続性の象徴ではないかというのが、私の仮説。
 塩野七生は『ローマ人の物語』で、ローマ人は法律を使いこなした民族だったと書いているが、日本人も相当使いこなしている。網野喜彦が発見した、移動漂泊民が聖徳太子の允許状を持っている、という話しなど、法律を使いこなしている証拠。
 大宝律令から継承しているのは、行政の文書主義、日付に年号を使うこと、ハンコを使うこと(ウィキペディアか何かで見た)。ちなみにローマ人もハンコを使っていた(指輪がハンコだった)。

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法人税率を下げる必要があるかもしれない

 私たち「環境派」は成長を前提にした経済に疑いを持っているわけだが、そのことに言及すると「環境派は経済成長を止めようとしているとんでもない連中だ」という非難を浴びて、肝心の環境の議論ができなくなってしまうので、経済成長には触れない、あるいは「環境ビジネスを通じた経済発展」のような形で議論するスタイルを持ってきた。

 しかし、顕在化してきた資源制約をみても、あるいは長期化するデフレを見ても、もはや経済成長の終焉は避けて通れない検討課題になってきたのではないか。最近はそのように考えるようになった。

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法人税率を下げる必要はない

 法人(実効)税率を下げることについて、議論が続いている。日経新聞では、下げるべしという論調が優勢だが、三菱UFJの方(名前忘れました)など、下げる必要がないという意見もある。
 私としては、「法人実効税率」というおおざっぱな(乱暴な)概念で括るべきでないと考えるし、また法人税率についても課税ベースについての議論が重要だと考える。その上で、法人税率は下げる必要はないというのが私の結論だ。経済の専門家ではないが、ちっぽけな会社を経営した経験などもふまえて論考する。

※ ただし、法人税率を下げる必要があるとすれば、、、という条件について次に書く予定だ。

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北東アジア史における等身大の日本国

 日経新聞朝刊に「韃靼の馬」という歴史小説が連載されている(辻原登著)。これが面白い。新井白石から吉宗にかけての時代、銀を輸出し生糸を輸入する時代(日本が「資源大国」「工業製品の輸入国」だった時代)から、工業製品を自給する(地下資源が枯渇した)時代へと転換するうねりの中で、外交の担い手だった対馬藩が歴史のうねりに翻弄される姿を描いた作品である。

 ところで、「日本史」と「世界史」があたかも別物であるかのように切離すたこつぼ的歴史観を廃し、北東アジア史の中に日本国という存在を冷静に位置付けようとする動きが、徐々に歴史学の主流を占めようとしているようだ。

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