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石油在庫に関する市場からのメッセージと理解

 「マネー」をテーマに2・3回書いた後、柴田明夫『資源インフレ』(日本経済新聞社)を読んだ。
 いろいろ考えさせられたが、とりあえず一つ、期近高・期先高と在庫について。

 私は商品先物市場全体に関して右も左もわからないが、著者(柴田氏)によれば「コモディティーの先物市場は、期近の価格よりも期先の方が、金利や倉敷(保管)料の分だけ高い」らしい。しかし石油については逆である。「なぜ、原油市場は先安なのか。これが当時の疑問であった」と書かれている。

 逆に私は原油市場しか知らないので、先安が当たり前だと思っていた。なるほど、期先高が普通なんだ。
 「金利や倉敷(保管)料の分だけ」というところでピンと来た。つまり普通の商品では在庫はリスクではないということ。ある意味あたりまえだ。現物を買い、先物を売るとしよう。「金利や倉敷(保管)料」を払って、なお利益が上がるということは、その分先物の方が現物より高いということ。マネーがその商品を「持つ」ことで利益を上げられるということ。
 つまり、かつて原油に関して先安が普通だったということは、在庫が過剰だったということであり、近年期先高になっているということは、在庫が不足しているという市場のメッセージだと理解できる。
 油槽所に預ける云々ということを先に書いたけれど、そういう具体的な話をもう少し抽象的に見ると「マネーが原油を持つ(在庫に投資する)ことによって利益を上げられる方向に在庫水準が転じた」と理解できる。

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